どじょっこの会(不登校・登校拒否を考える東久留米の会)

2019年度 基調報告
                        どじょっこの会
(不登校・登校拒否を考える東久留米の会)
2019年10月17日の文科省の発表によると、不登校・登校拒否の小・中学生は164.528人、小学生は44,841人(前年度35,032人)144人に1人の割合、中学生は119,687人(前年度108,999人)27人に1人の割合です。少子化が進み、児童生徒数が減少しているなかで、不登校・登校拒否の子どもたちは2013年から6年連続で増え続けています。

不登校・登校拒否の子どもたちは「お腹が痛い、熱がある、頭が痛い」と朝から動けなくなります。親に無理やり連れて行かれても、どうしても学校や教室に入れません。前の夜には登校の準備を整えるのに、翌朝は起きられない。子どもたちは学校に行かなくてはいけないことをわかっていますが、行けないのです。また、学校に行く理由がわからなくて休む子たちもいます。「なぜ勉強するのか、宿題をする意味、校則を守る理由がわからない」と親に訴えます。また、先生や友だちの要求にどう応えるべきなのかを考えすぎ、適応しようと頑張りすぎて、ヘトヘトに疲れてしまうタイプの子どもたちもいます。不登校・登校拒否の原因は一人ひとり違います。

親はどうにかして子どもを学校に行かせたいと思い、学校に行けない原因をさがします。そして毎日1時間、せめて週に1日でも行かせたい、保健室登校や別室登校ではどうかなどと、対応策を考えていきますが、なかなかうまくいきません。「私の育て方に原因があったのではないか」と悶々とひとり悩む日々を過ごします。
そんな時、同じ経験をした親たちがあつまる会、『どじょこの会』のような親の会につながると、まず悩んでいるのは自分だけではないとほっとします。心の中にある不安や葛藤など、もやもやしたものを言葉にしていくことで、子どもの状況を理解したり、これからどうしていけばいいのかを考えたりできるようになります。親の会は参加者が対等に語り合い、聞き合う場です。安全で安心して語り合う場を守るために、話の内容を外に持ち出さないことを約束します。

 田中哲さん(元東京都立小児総合医療センターの副院長)は不登校の子どもや親に寄り添ってこられた児童精神科医師です。田中さんは子どもの存在そのものを認めるbeingが大事だと言われます。beingの反対はdoingです。学校に行く、勉強する、部活を頑張る、特技を持つなど、何かをすることがdoingです。今の世の中はdoing重視です。親や学校の期待や要求に応じようとして、子どもたちは追い込まれ、不安が高まり、おびえています。親が学校に行かない子どもたちを理解するためには、doingからbeingに考え方を変えることが不可欠です。学校に行かなくても、勉強しなくても、存在しているだけで充分だと、子どものbeingを認めます。すると子どもは安心して家にいられるようになり、家庭が居場所になります。学校に行けないだめな存在だと、自分で自分を責め続けていた状態から解放され、やっと学校に行かなくても生きていていい、このまま暮らしていっていいのだと、考えられるようになります。ありのままの自分を親や周囲の人々に認められることで、自分を認めることができていきます。
その後自分のbeingを心の支えにして、できること、やれること、夢中になれることを探していきます。多くはゲームやインターネットなどをやりながら、エネルギーを充電します。ひとり一人、元気になっていく過程は違います。この頃に学校との細やかな連携が取れた場合など、登校が可能になる場合もあります。また、居場所やフリースクール、塾や習い事などに通い始めて、家庭以外で安心していられる場所を獲得していくこともあります。そこには親以外に自分のbeingを認めてくれる人がいます。家庭を基地にして、地域へ出ていくのです。

学校は子どもが育つ大事な場所です。しかし「高度に競争的な学校環境が就学年齢層の子どものいじめ、精神障害、不登校、中途退学および自殺を助長している可能性があることも、懸念する」と国連子どもの権利委員会が2010年に日本政府に勧告したように、子どもにとって最善な場所になっていません。まずは子どもたちが「明日も学校で勉強したい。友だちとあそびたい」と言って笑顔で集まる場所になってほしいと願います。
「教育機会確保法」は学校以外の多様な学びの場を認めることを、目的の1つとしたて2016年に成立しました。しかし、本来は学校が多様な子どもたちが安心して学べる場所として充実していくことが必要であり、多様な子どもたちを学校から遠ざけることがないように、研究者や親の会などから見直しが求められています。
 
 子どもが不登校・登校拒否をして、自分の人生のあゆみ方を変えていくのと同じように、親もこれまでの人生を振り返り、生き方を変えていきます。その道は平たんではなく、辛いことがたくさんあります。ですから、「どじょっこの会」は、悩みを語り聞き合って、ひとりぼっちではないと励まし合います。毎月第2土曜日にコムーネハウス(市内前沢)で午後2時から5時まで定例会を開催しています。毎年11月には進路学習会で、自分に合った進路選びができるように情報提供しています。また、毎週月・水・金曜日の午前10時から午後2時までは居場所オニバスの種もコムーネハウスで開いています。
もしも、ひとりで悩んでいる方がいらしたら、「どじょっこの会」を紹介してください。

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